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2009、09、29
歯の健康と食育について、薬物乱用防止について他を質問しました。
◯十二番(須崎かん君) 通告に従い、質問いたします。
最初の質問は、歯の健康と食育についてであります。
我が国は、前例のない速度で高齢社会を迎えております。高齢社会は、物の豊かさばかりではなく、生活の質、すなわちクオリティー・オブ・ライフを大切にする社会であります。生活の質のためには、健康で心豊かな生活ができることが重要でありますが、そのためには、食べる、味わう、話す、飲み込む、表情が美しいことなど、日常生活の質に関係する歯や口腔がよりよく働いていることと、健全な食習慣を維持していく食育が必要であると思います。
本県が行っている八〇二〇表彰者追跡調査によると、八〇二〇達成者は、そうでない者に比べて健康である人が多かったことや、食べる力、すなわちそしゃく能力が高かったという結果も得られています。
このように、歯の健康は非常に大切でありますが、愛知県では、健康日本21あいち計画の中の生活習慣病との関連に歯の健康を挙げており、この中間評価では、取り組みが進んでいる分野であると評価されております。
特に虫歯に関しては、厚生労働省の平成十九年度歯科健康診査にかかわる実施状況調査によると、三歳児で虫歯を持っている子供の割合は全国で一番少なく、また、平成二十年度文部科学省調べ学校保健統計では、十二歳児歯科健康診査の一人平均の虫歯数一・一と、新潟県に次いで第二位であったとお聞きしております。
これは、県内の歯科医師の御努力に合わせて、本県が健康日本21あいち計画で、弗化物塗布や弗化物洗口を積極的に進め、その結果、弗化物洗口実施者数が平成二十年度末に全国第一位となるなど、弗化物の応用が進んでいるからであるとも言えます。
また、御存じのとおり、本県は、八十歳で二十歯以上自分の歯を持つ八〇二〇運動の発祥の県であり、現在では、この活動は全国に拡大しております。
このように、本県における歯の健康状況は、全国でも極めて優秀と評価できます。
歯の健康で大切なのは、デンタルケアだけではありません。子供のときからよくかんで食べる習慣をつけることが重要なのです。体の形体は、成長を通して決定されていきます。最も大切な時期は、成長の著しい幼児期と少年期であります。よい姿勢で口を結んでよくかむように教えた昔のしつけは、全く正しかったのです。
ところが、最近、子供たちに好きな食べ物を聞いてみると、返ってくる答えは、カレーライス、ハンバーグ、シチュー、スパゲッティ、ゼリー、ヨーグルトなど、やわらかい食べ物や流し込むような食べ物ばかりがずらりと並ぶのに驚かされます。また、テレビで放映される早食いや大食いが子供たちに影響を及ぼして、かむ回数が減っているのではないでしょうか。
ある大学の研究では、日本人が一回の食事でかむ回数は、戦前の一千四百二十回から現在では六百二十回に、六割も減少しているというデータもあります。
よくかむことは、唾液の分泌を促し、口の中をきれいにして、虫歯や歯周病を予防するのです。また、よくかむことは、歯の健康増進だけでなく、体全体の健康や食事を楽しむ上で最も大切なことなのです。
例えば、よくかむことにより脳の満腹中枢を刺激し、肥満の予防やメタボの解消の効果があることはよく知られているところです。かみごたえのある食べ物を毎食のメニューに追加することにより、食事がよりおいしく楽しいものになります。よくかむことは、あごの発達を促します。子育てに際して、よくかむ習慣をつけることは、健康な歯を育て、それがバランスのよい食事と運動を通じて健康な体をつくり、健康な体が基礎となって知力にもつながっていくのです。
もう一つ歯の健康で大切なのは、当たり前のことですが、何を食べるかです。日本人は、経済成長の途中で、御飯や野菜、魚を中心とした食事から、肉や油脂を多くとる欧米型の食事に変化させてきました。こうした食生活の変化が豊食の昨今では肥満をふやし、糖尿や循環器系の異常、歯周病といった生活習慣病の呼び水となっているのです。
日本人の体質に合う食の機軸は、今や低カロリーや野菜抜きでは考えられないことはだれもが自覚しているはずです。ヘルシーな農水産物への期待感は年々増しており、味を競うばかりでなく、その効能も大いに期待されているのです。以前なら、食物繊維の整腸作用や、微量な栄養素の抗酸化作用などは全く注目されないものでした。しかし、健康ブームの中で、農水産物の秘められた力が注目を受けているのです。
先日、愛知県歯科医師会の方にお会いした際に、県歯科医師会が歯によい愛知県の農水産物を検証中であることを伺いました。
例えば、田原市や豊橋市を中心に生産され、生産量が全国第一位のキャベツには、水分が多く、繊維質に富み、歯を清潔にする効果があるとか、三河湾や伊勢湾でたくさんとれるシラスは、カルシウムが多く、健康な歯を育てるとか、地鶏の王様である名古屋コーチンは、かみごたえがあり、あごの発達を促進するとかいったことから、ギンナン、ウズラの卵、アナゴ、クルマエビなど、愛知県で生産量が多い農水産物の歯によい効果を聞かせていただきました。
食育を推進する中で、愛知県の主要な農水産物の持つ歯によい効果をPRすることは、歯の健康の増進や地産地消の推進に極めて有効であると思います。愛知県の誇る農水産物を歯によい効果に注目して改めて見直し、歯の健康と地産地消を関連づけて普及啓発していくことが食育を県民運動として推進していくきっかけになるのではないでしょうか。
そこでお尋ねをいたします。
農林水産部では、食育の推進において、歯の健康を増進するため、どのような取り組みを行っているのか。また、今後どのような取り組みをしていくのかをお伺いいたします。
質問の二つ目、薬物乱用問題についてであります。
我が国は、現在、戦後三回目の覚せい剤乱用期であると言われております。第一次乱用期は、敗戦で荒廃した社会に、当時、覚せい剤であったヒロポンが大流行し、約五万五千人が検挙された昭和二十九年をピークとするもので、その後、覚醒剤取締法による罰則の強化、徹底的な取り締まりなどにより沈静化いたしました。
その後、暴力団の資金源として、密輸密売が横行するようになった昭和五十九年に、検挙者二万四千人台をピークとする第二次乱用期がありました。しかし、徹底した取り締まりにも完全に沈静化しないまま、平成九年には、イラン人等の密売組織による街頭販売等により再び二万人近くが検挙されるという第三次覚せい剤乱用期となり、現在も依然として継続している状況にあります。
国におきましては、この第三次覚せい剤乱用期の早期終息を図るため、内閣総理大臣を本部長とする政府の薬物乱用対策推進本部が平成十年五月に薬物乱用防止五か年戦略を策定し、薬物対策に取り組んでまいりました。しかし、その取り組みにもかかわらず、現在、第三次覚せい剤乱用期が継続しており、大麻、MDMA等の乱用薬物の拡大が懸念されていることから、政府は、平成十五年七月に薬物乱用新五か年戦略を、その後、平成二十年八月に第三次薬物乱用防止五か年戦略を策定し、関係省庁の協力のもと、薬物対策を強力に推進しているところであります。
さて、近年、芸能人や文化人、スポーツ選手、大学生などによる薬物事犯が多く報道されているとおり、薬物問題は大きな社会問題となっております。警察庁の統計によりますと、全国では、ことし上半期、一月から六月に不法所持容疑などで摘発された大麻事犯は千九百七件、前年同期比一三・四%増、逮捕、書類送検された人数は千四百四十六人、前年同期比二一・三%増で、いずれも通年で過去最多だった平成二十年を上回るペースとなっていることがわかりました。
大麻事犯については、平成二十年では、摘発件数が三千八百二十九件、逮捕、書類送検されたのが二千七百五十八人で、いずれも過去最多でありました。ことし上半期においては、初犯者が千二百二十八人、前年同期比で二〇・六%増となり、全体の八四・九%を占めております。
検挙者の年齢別では、少年と二十歳代の若年層が九百十四人で六三・二%に上り、大学生は四十人、同四・八%の減でありました。
違反の内容別では、大麻の不正栽培の件数は百二十七件、同三九・六%の増、人数で百四人、同四〇・五%の増と大幅に増加しており、警察庁によると、居室や押し入れなどでの栽培が大半を占めましたが、一戸建てや貸しビルなどでの大がかりな栽培もあり、大麻草の押収量は六千三百六十一本、同七三九・二%の増と急増したとのことであります。
一方、覚せい剤事犯の摘発件数は七千四百五十一件、同一六・八%の減、人数で五千三百八十四人、同一三・一%の減といずれも減少したものの、密輸に限れば摘発件数は大幅にふえており、件数は百二件、同三四三・五%の増、人数で百二十九人、同四一六%の増であります。
MDMAなどの合成麻薬事犯では、密輸が大幅に減ったことから、摘発件数は百二十六件、同五七・一%の減、人数で五十二人、同五五・九%の減であります。
昨今、芸能人の覚せい剤事犯に話題が集中していますが、覚せい剤事犯はやや減少しており、平成二十年の覚せい剤の検挙人数は約一万一千人でありました。平成九年ごろの検挙人数は二万人に届きそうな勢いだったと考えれば、関係機関、行政等の御努力で見事な削減効果が出ていると思われます。
しかしながら、覚せい剤押収量は激増し、根強い需要と相応の供給があると見られ、使用者は減っているとは言い切れないとしています。覚せい剤とシンナーが減少傾向を示す一方、新しい問題も浮上してきています。
その一つは、大麻が拡大傾向を見せていることであります。警察庁の統計では、ただ一つ、検挙人員の増加を示しているのが大麻であります。マリファナとも呼ばれる大麻は、高校生、大学生、芸能人、スポーツ選手、医師など汚染拡大が懸念され、薬物のファッション化とも言われ、深刻な事態であります。自宅の押し入れや山林などの発見しにくい場所でひそかに大麻を栽培し、吸引や密売される例が多発し、インターネットや書籍では栽培方法までが紹介されております。大麻は、たばこより害が少ないなどの誤った情報が流布されていますが、吸引量によっては精神に悪影響を及ぼすため、ゲートウエイ・ドラッグとも呼ばれており、心や体、周囲の人々に悪影響を及ぼす覚せい剤などへの入り口ともなり得ます。
大麻事犯は、二十歳代以下の検挙者の占める割合が毎年六割を超え、特に青少年に大麻が蔓延しています。その背景としては、青少年の規範意識が低下していることだけでなく、インターネットや携帯電話の普及により薬物が入手しやすく、また、サークル等で薬物汚染が拡大していくことなどが考えられています。
特に大麻においては、大麻種子がインターネットで取引され、入手しやすい状況にあります。そもそも大麻種子が法律で規制されていないことが問題とされています。種子は、加熱処理により発芽できないようにした上で、食用や小鳥のえさなどとして輸入されていますが、法の裏をかいて観賞用として販売されている種子が不正栽培に利用され、多くの若者に乱用されています。
昭和二十三年に制定された大麻取締法を改正し、大麻種子に関して法規制を行うことや、大麻の吸引など使用に関する罰則の強化など、国へ要望することも必要と考えます。
このような状況の中で、大麻を初め、薬物の乱用防止について、啓発活動の現状と、今後、薬物乱用防止活動についてどのように取り組んでいかれるのか、知事にお伺いをいたします。
また、大麻を初めとする薬物事犯の取り締まりの現状と今後の取り締まり方針、さらに、県警において、青少年に対する薬物乱用防止の活動を積極的に展開されると伺っておりますが、その活動と今後の活動方針について、警察本部長にお尋ねをいたします。
以上で質問を終わります。(拍手)
◯農林水産部長(永田清君) 食育におけます歯の健康を増進するための取り組みについてお答えいたします。
健康な歯は、いろいろな食べ物をバランスよく食べ、食を楽しむために欠かせないものであり、食育を推進する上で、歯の健康を増進する取り組みは大変重要であると認識しております。
そのため、あいち食育いきいきプランの中で、八十歳で二十本以上自分の歯を持つ人の割合を四〇%以上にするなどの具体的な数値目標を掲げておりまして、歯の健康を増進するためのさまざまな取り組みを行っております。
農林水産部では、今年度の新規事業としまして、六月の食育月間にラジオキャンペーンを実施しまして、県歯科医師会と連携しまして、食事のときに一口三十回を目安にかむことなど、歯の健康増進について普及啓発を行いました。
また、十二月に実施予定のインターネットによります食育検定におきましても、歯の健康に関する問題を取り入れてまいります。
議員の御指摘のように、本県には、繊維質が豊富なキャベツ、フキ、レンコン、カルシウムが豊富なシラスやイカナゴ、よく締まって歯ごたえのある名古屋コーチンなど、全国に誇る農水産物がたくさんあり、学校給食にも活用されております。
繊維質やカルシウムの多い農水産物、かみごたえのある食品は、一般的に歯によいと言われておりますので、歯の健康づくりと地産地消との連携を図った普及啓発などによりまして、一層の食育の推進に努めてまいります。
以上でございます。
◯健康福祉部健康担当局長(五十里明君) 薬物乱用防止についてお答えをいたします。
初めに、啓発活動の現状であります。
本県では、PTA連絡協議会や保護司会連合会、ボランティア団体などから成る愛知県薬物乱用防止推進協議会を設置し、それぞれの立場からの御意見をいただき、各種団体と連携を図りながら、啓発活動を推進いたしております。
具体的には、六月二十六日を中心とした一カ月間の青少年を対象とした「ダメ。ゼッタイ。」普及運動では、栄を初めとして、県内各地でボーイスカウトなどのボランティアの参加によりまして、ヤング街頭キャンペーンを開催するとともに、ナゴヤドーム、Jリーグ、大相撲名古屋場所などにおいても啓発資材を配布するなど、広く県民の皆様に薬物乱用の恐ろしさを訴えております。
また、十月と十一月の二カ月間には、麻薬・覚せい剤乱用止運動として、街頭活動を県内全域で展開しております。
さらに、県内に四百名の薬物乱用防止指導員を配置し、地域における街頭活動や薬物相談のほか、各学校、地域などにおいて、ビデオ、パンフレットを活用した講演など、薬物に関するさまざまな知識普及活動を行っていただいております。
特に、昨今の大学生による大麻所持などの事件が大きな社会問題になっていることを踏まえまして、県といたしましては、県内のすべての大学及び短期大学に対して、学生への啓発の強化を依頼いたしますとともに、大学などからの講師派遣の要請にも積極的に対応しているところであります。
次に、今後の取り組みでございますが、薬物乱用に対する総合的な対策を実施するため、知事を本部長とし、国の厚生局麻薬取締部や警察本部を初め、保護観察所、保健所、教育委員会など、国、県、政令市など二十二の機関から成る愛知県薬物乱用防止対策推進本部を設置いたしております。
当本部は、健康担当局が事務局となり、毎年、取り締まり、矯正、啓発に関する事業計画や実施結果などについて情報を共有し、薬物に関する新たな情報の交換を行うなど、各機関が緊密な連携を図り、対策を推進しているところであります。
特に、議員から御指摘のとおり、大麻の種子につきましては、大麻取締法の規制の対象外でありますことから、容易に入手でき、このことが若者の乱用に結びついていると考えております。
このため、種子の入手経路を絶つことが重要であり、これに対して、国に法規制の強化を要望しているところであります。
今後も、民間団体の御協力をいただき、関係機関と一体となって、県民の皆様に対する乱用防止活動の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
◯警察本部長(神山憲一君) まず、薬物事犯の取り締まりの現状と今後の取り締まり方針についてお答えいたします。
薬物事犯については、平成八年以降、十三年連続で千人を超える人員を検挙いたしており、平成二十一年も同様の水準で推移しております。近年、大麻事犯については、若年層を中心にその乱用が拡大傾向にあり、平成二十年中は百六十九人を検挙し、約二十四キログラムを押収しております。また、覚せい剤事犯は、薬物事犯全体の約八割を占めており、平成二十年中は八百二十一人を検挙し、約十二キログラムを押収いたしております。
これら薬物事犯については、不良来日外国人や暴力団が深く関与している状況にあります。取り締まり方針に関しましては、薬物需要の根絶と供給の遮断を活動の柱として、関係機関と連携の上、末端乱用者の徹底検挙、密売組織の壊滅、水際における密輸入事犯の検挙、これらを強力に推進してまいります。
次に、青少年の薬物乱用防止と今後の活動方針についてお答えいたします。
青少年の薬物乱用防止については、小学校や中学校といった早い段階から、大麻を初めとする薬物の実態や、その恐ろしさをしっかり教えていくことが極めて重要と認識いたしております。
そこで、私どもといたしましては、平成十一年から警察官を小中学校、高等学校などに派遣し、子供たちに警察官が薬物捜査を通じて見た薬物乱用者の実態などを語ることにより、薬物の危険性や有害性を訴える薬物乱用防止教室を継続的に開催いたしております。
その際には、薬物の展示標本や広報パネルなどを搭載した薬物乱用防止広報車を活用し、子供たちの視覚に訴える活動にも配意しております。
平成二十年度中には、県内の小中学校及び高等学校の約四分の一に当たる四百七十一校において、約十二万四千人の生徒を対象に開催いたしており、実施校数は増加傾向にあります。
今後とも、学校と連携した薬物乱用防止教室の積極的な実施に努めてまいります。
「これまでの質問」
2009、03、06
2009、03、04
里地里山の活用・保全、愛知のニューツーリズム、観光振興基本計画を策定について質問しました。
2008、06、23
地球温暖化対策について、及びフードバンクに関して質問をしました。
2008、03、05
2007.09.27、
少子化対策について及び河川整備と川づくりについて、質問をしました。

